おそらくは不法入国者の増加が背景にあるのでしょう、2024年以降、フィンランドを含む欧州27か国に入国するには、事前に「許可」を得なければならなくなりました。(注:後述)
このシステムをETIAS(エティアス/European Travel Information and Authorization Syste)といい、日本語にすると「欧州渡航認証制度」。なんとなく意味は分かりますね。
これまでは菊の御紋があれば何の問題もなかったフィンランド、その他多くの国々への入国に際し、「諸外国が受け入れていい人物か否か」が問われることになったわけです。
つまり、ETIASは旅行者の身元を証明する書類なのです。
もはやパスポートだけでは欧州旅行はできなくなった
10月末現在では未稼働。公式サイトをこまめにチェック
欧州渡航認証を受けるためにはオンラインで公式サイトから申請します。しかし2023年10月現在では機能しておらず(申請フォームが用意されていない)、ここで具体的な手順を示すことはできません。
運用が開始され次第、説明を加える予定ですが、現時点では当局の発表を待つしかありません。申請から認可まで、最長4週間かかる見込みですが、さらに伸びる可能性もあるでしょうから、できるだけ早めに対処したいものです。そのため、前掲サイトはこまめにチェックしましょう。
申請費用は7€、1000円程度を想定。証明書の有効期間は3年間の予定です。
余談ながら、ここ最近は日本人に対しても入国審査が厳しくなっています。ここ3年くらいのことでしょうか。それ以前だと菊の御紋を見せると「Japanese? OK」みたいな感じでほぼフリーパス。渡航目的やら滞在先等、英会話入門書にあるようなやりとりはありませんでした。しかし昨今は事情が変わり、質問攻めにあうことも珍しくありません。ETIASの普及で、こうした煩雑さがなくなればよいのですが。
(注)と思いきや、ETIASの導入は2025年に延期されました。これで5回目のこと。ひとまずは安心です。