ハウッカランピへの行き方
実は「ヌークシオ国立公園への行き方」は一つではありません。したがって本記事のタイトルは、とりあえず関心をひくためだけのものです。すでに何度も繰り返しているように、ヌークシオのハイキング地点はいくつもあるので、どこを選ぶのかによって行き方は変わるからです。
Q ヌークシオへの行き方を教えてください。
A はい。ヘルシンキから電車でエスポーに行き、そこからバスで・・・
ってなやりとりは、いい加減極まりないものです。たとえば成田空港でガイジン観光客に「東京にはどうやって行くのか」と聞かれたらどう答えますか? 上野に行くなら京成スカイライナー、東京駅なら成田エクスプレス、新宿なら高速バスがいいかも? と親身に答えようとすればするほど困りますよね?
ヌークシオも同様で、目的地によりルートも様々。電車+バスがいい場所もあれば、北回りの直行バスがいいポイントもあります。もちろん、公共交通機関では行けない所だってあります。とはいえ、これは細かすぎる講釈ですね。ヌークシオに自力で行く人々が想定しているのはアソコであることは容易に推測できるからです。
アソコというのはハウッカランピ(Haukkalampi)のこと。同地の詳細はこちらを参照してください。で、行先をハウッカランピとした場合のみ、「ヘルシンキから電車でエスポーに行き、そこでバスに乗り換える」という話になるわけです。ではまず、ヘルシンキからエスポーへの行き方から説明しましょう。
ヘルシンキ駅の詳細は別項で触れていますが、小規模な駅なので迷うことはないでしょう。正面入り口から入った場合、構内の左前方に進んでください。エスポー行きの近郊列車は11~15番プラットフォームから出発します。同じ場所からいくつもの列車が発着していますが、エスポーに行くのはE・L・U・Yの4種類。行先名(終点)のKirkkonummiもしくはKaukolahtiを参照してもよいでしょう。このうち、U・Y列車は本数が少ないので、現実的にはEかLに乗ることになるでしょう。およそ15分間隔で運行しています。電車はなるべく後ろの車両に乗ってください(理由は後述)。
ヘルシンキからエスポーまでの所要時間はおよそ25分。出発後20分くらいしたら停車駅を観察してください。そのあたりの駅は実に殺風景。しばらくして駅ビルのある大きな駅が見えたら、そこがエスポー中央駅。それ以前の田舎駅とは段違いなので、間違えることはないはずです。後部車両に乗った場合、エスポーでの下車位置、プラットフォームに面して、ほぼ目の前にバス乗り場があります。右手にある黄色い木造家屋(旧リネンショップ。現在閉店)の横、大通りに面した場所にもガラス張りの小さな停留所があります。両者の距離は30メートルくらい。当然ながら、どちらから乗っても構いませんが、プラットフォーム沿いの乗り場のほうが分かりやすいでしょう(写真下)。
バスの運行時間は平日と土日あるいは季節により大きく変わり、電車との連携もよいとはいえません。場合によっては待ち時間3分という組み合わせもありますが、20分以上待つことも珍しくありません。両者の時刻表は以下のサイトで調べることができます。
電車の時刻表はサイトのピンク部分に出発地、目的地、日付、時間を入力。具体的には上段にHelsinki、下段にEspooと書き、Search routeボタンをクリック。バスは真ん中の薄青部分に245(バスナンバー)を入力し、Search timetablesボタンをクリック。245は季節により無印、A、K、KAの4種類があります。
バス停名 Haukkalammentie
(ハウッカランメンティエ)
この看板の30メートルくらい先なので、これが見えてからでは遅い。
ハイキングスタート地点のハウッカランピに向かう場合、最も一般的なバス停(下車場所)の名前はハウッカランメンティエ(Haukkalammentie)。この停留所を自力で見つけることはほぼ不可能ですから、乗車時に地名を書いたメモを運転手に見せて「ここで降りる、おーけー?」(日本語でも通じるでしょう)とでも言っておけば間違いなく止まってくれます。
林道入り口にHaukkalammentieの表示
あとはどんどん奥に入っていくだけ
道なりに1.5キロ弱進むと観光バスも停まるような大きな駐車場が左手に。その先300メートルくらいに自家用車用の小さな駐車場があります。ガイド小屋はさらにその先200メートルほどです。バス停からゆっくり歩いて30分くらい。その後は興味に応じてハイキングコースを選ぶことになります。
ハイキングのスタート地点となる駐車場
以上がヘルシンキからハウッカランピへの最もポピュラーな行き方です。実際にはほかにも2通り(細かくいえば3通り)あるのですが、
・なんといってもわかりやすい
・季節を問わず、バスが動いている
という理由から、定番として紹介しました。その他の行き方はまたあらためて。