【ハウッカランピ】初めてのヌークシオならここから始めるのが無難

最も有名なハイキングコース開始地点

「ヌークシオ国立公園には5つのハイキングコースがあって・・・」というような紹介を目にするが、冗談ではない。これは「東京には図書館が15館あります」といっているようなもの。むちゃくちゃである。「それ、世田谷区の図書館数だろ。しかも準施設を加えれば23カ所になるよ」と反論されてもしかたない。ヌークシオのハイキングエリアが5つというのなら、おおざっぱではあるが、まあ妥当かもしれない。ハイキングルートはそれぞれの区域に20くらいあるから、ヌークシオ全体では100通りくらいになるだろうか。そもそもハイキングコースなんてのはヴァリエーションが加わるので厳密に数えるのは難しい。図書館の数なら調べられるが。

なんてことに目くじらを立ててもしょうがない。ヌークシオの全体像は別項目で触れたが、そこでも紹介した有名エリアを再度見てみよう。地図はクリックで拡大する。

中央部のPマーク周辺がハウッカランピ(Haukkalampi)と呼ばれる地域。これは湖の名前であると同時に周囲の地名でもあります。映画「かもめ食堂」のロケ地にもなったので、日本人が想定するヌークシオといえば、ここと言ってまず間違いない。大小二つの駐車場があり、ガイド小屋やトイレも整備されたハイキングのスタート地点。ここには4つの周回コースがある。地図で赤・黄・緑・青の破線で示されているのがそれだ。赤と緑は2キロ。青が4キロ、黄色は7.5キロほどの長さ。赤と緑は勾配も緩く、ほぼ誰にでも手軽に歩きとおせる。が、緑コースは景観に乏しく、湖もないので面白くないだろう。その反面、赤コースは3つの湖を巡り、景色も変化に富んでいるのでここが一番人気であるのもうなづける。ゆっくり歩いても1時間で回れるが、お茶を飲んだり湖畔にたたずみたいところだから2時間は欲しい。コースの詳細は別項を参照していただきたい。赤コースについてはこちら

少し足に自信があるなら青コース。若干の上り下りを交えてハウッカランピ湖を一周する。本コースの魅力は二ヵ所の展望地点。一つはスケールの大きい森林帯を、もうひとつは湖を一望できる。ルートからややはずれるし、道しるべ、マークなどもないのでたどり着けない可能性もある。所要時間3時間。

黄色コースは健脚向き。周囲での最高地点(110m)を経て大小12個の湖をめぐることができる。コースは整備されているが、あまり人が入らないのでツルコケモモの群生地があったりする。総行程7.5キロくらいだが、4時間もあればいいかな。赤コース2キロに2時間あててるのに7.5キロで4時間とは計算が合わないと思うかもしれないが、このくらいの距離になると歩行に重点が置いたペースになるので4時間でも十分。もちろん湖畔でたき火などを楽しみたい場合はもっと時間がかかるが、それでも5時間もあればいいはず。

2キロコースのハイライト、Mustalampi。屋根付きの焚火場もある。