ミュールマキ教会は ユハ・レイヴィスカ (Juha Leiviskä)、1984年の作品。「光の教会」として親しまれ、ヘルシンキ中央駅から電車で20分弱というアプローチの良さもあって日本人観光客の訪問数も年々増えていた。「増えていた」というのは、2019年の1月から同教会が修復工事に入り、見学ができなくなったため。工期は「数年」とされ、再オープンの日時はまるで見当がつかない。
*着工より3年を経た2022年3月においても状況は同じ
聖堂に入ると、誰しもがその明るさに感激するだろう。しかし当面は見学できない場所を詳細に紹介してもしょうがない。ということで代替場所ともいえるグッドシェパード教会へ。
十字架を頂く塔はミュールマキ教会のそれに似ていますね。内部もしかり。教会自体は1950年に設立されましたが、2002年にレイヴィスカの手により全面改修。
この日は保育園児を対象に復活祭のお話。敷地内に保育園が併設されているのもミュールマキと同じ。説法に集中させるため、内部照明を消してあります。
照明が灯されるとイメージがぐっと変わりますね。また、両教会の構造が酷似していることも分かります。
始めてミュールマキ教会を訪れたとき、聖堂内は音楽が支配しているような印象を持ちました。実際に音が流れていたわけではありませんが、パイプオルガンや室内の形状が音楽を奏でているような。天井からつるされたランプは音符のようでもあり、音そのものを具現化しているような・・。なんてことを思っていたらレイヴィスカさんは 「建築は目に見える芸術というより、音楽に近い」といった発言をしていることを後に知りました。
グッドシェパード教会への行き方
ヘルシンキ中央駅東口バス乗り場の10番停留所から67番バスで約30分。Halkosuontie下車。バス停の背後の小径から林の中に入る。目立たないながらもHyvänpaimenen kirkkoの標識がある。バス停からは150mくらいの距離。行き方は単純ですが、バスをどこで降りたらよいかで迷うかも。不安な場合はガイドツアーをご利用ください。