鉄道に特別の関心がなくても楽しめる:トラム博物館

市内中心部観光のちょっとしたアレンジに

ヘルシンキ市内の観光に欠かせないトラム。ライティオヴァウヌ(Raitiovaunu)というのが正式なフィンランド語だが、日常的にはラティッカ(Ratikka)と略して使う。したがってその博物館の名前はラティッカムセオ(Ratikkamuseo)=トラム博物館。鉄道マニアなら探してでも行くだろうが、特段の関心がない人でも、以下に述べる理由から十分に楽しめるはず。

展示会場は中学の体育館ほどもない。こじんまりとした作りで、展示車両は6両。車両ごとに液晶モニターが設置されているので、説明を再生できる。そのほか壁面には昔をしのばせる写真や標識等々が飾られている。展示点数が少ないだけに、マニアでなくても飽きることはない。もしこれが専門的すぎると、むしろついていけなくなるだろう。トラム博物館のポイントは、ちょっとした息抜きによい。1890年代に、馬が引いていたトラムも展示されており、「ああ、こんなものがあったのですね」といった発見が楽しい。

博物館のロケーションも、他の観光の「ついで」に寄れる場所だ。直行するなら中央駅付近から2・4・10番のトラムで7~8分。Töölön halliという停留所から徒歩5分もかからないで着く。しかし、たとえばオペラ会場やオリンピックスタジアムなどの有名どころを見た後、シベリウス公園に向かう途中に組み込むことができる。テンッペリアウキオ教会(岩の教会)もその延長線上にある。つまり、定番コースにちょっとした味付けができるというわけ。ある種”ムダ”なオプションなので、贅沢な時間になろう。

車両に乗って操縦レバーに触れることもできる

トラム博物館自体の規模は小さいが、ここに立ち寄る魅力は他にもある。同じ敷地内にある文化センター・コルヤーモ(Kulutturikeskus Korjaamo)がそれ。ここには映画館のほか、各種のイベント、展示が行なわれるホールがある。その内容は頻繁に変わるので事前確認が必要だが、ランチの穴場として紹介したい。おすすめはスカンジナビア料理のランチ。10ユーロ前後。また、「フィンランド寿司」(注)としては割と老舗のSushi&Wineも悪くない。もちろん日本基準を期待してはならないが、「あ、こういうのもアリですね」といった感じ。ただし握りが2個で6ユーロ~と非常に高価。好奇心の強い人は、不思議などんぶりモノにも挑戦していただきたい。
(注)フィンランド寿司:フィンランド人が独自に工夫した寿司のこと。「フィンランドの寿司(屋)」等の誤植ではない。

トラム博物館

映画館およびレストラン棟。飲食は中庭でもできる。

モデルコースとしてはヘルシンキ中央駅を北上。国立博物館、フィンランディアホール、トーロ湾、オペラ会場、オリンピックスタジアムなどを徒歩+トラムで回り、ランチタイムに合わせてトラム博物館。その後、シベリウス公園(行く価値があるかについては疑問)、岩の教会を経てカンピもしくは中央駅に戻る、といった感じでしょう。
トラム博物館+ランチだけなら1時間半もあれば余裕。ちなみに同博物館は毎日オープン、入場無料です。

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