ヘルシンキ近郊で使うキップについてのおさらい

キップはキオスクで買うのが一番簡単

チケット制度は2019年4月から大きく変わった

以下の記述は大筋では今も有効ながら、変更点も少なからずあります。したがって現在の正確なキップシステムは公共交通機関で使うキップをご覧ください。じゃあ、なんで古い情報出してるんだよ、というご意見はもっともなのですが、フィンランド・リピーターの人には過去との比較が役立つことがあるためです。また、チケットシステムの基本もわかります。

したがって本欄記載の「値段、地域区分、キップの名前」は過去(2019年3月以前)のものです。

空港で3地域有効のデイチケットを買う

ヘルシンキ空港に着いたら、到着ロビーにあるキオスク(R-kioski)で滞在日数分のリジョナルチケット(ヴァンター、ヘルシンキ、エスポーの3地域で有効)を購入しましょう(写真上)。たとえば〇月1日入国、○月4日出国(帰国)の場合、3日券(使い初めから72時間有効)でOK。空港からホテル、ヘルシンキ市内、エスポー観光、そして帰国日には空港まで、とすべての行程をカバーします。これで28ユーロ。ヘルシンキ4泊なら4日券35ユーロ。移動にはすべて公共交通機関を利用する場合、最もお得かつ便利な選択肢です。また、ヌークシオ国立公園に行くなら、これを選ぶしかないでしょう。
キップは自動販売機やモバイルアプリでも購入できますが、分かりづらい面があるのであえて記しません。キオスクで「Regional ticket, 3 days」というのがベスト。3日券までならインフォメーションデスクでも売っています。

いっぽう、空港からホテル(あるいはその逆)にタクシーを利用したり、ツアーにフィンエアーバスのチケットが組み込まれている場合は事情が変わってきます。さらに、到着日はホテルでゆっくり。観光はヘルシンキ市内だけに限るなら、市内でのみ有効の2日券でよいでしょう。13.5ユーロ。これにタクシー代等が加わりますが、市内移動のチケットとしてはこれで十分。バス・トラム・地下鉄・近郊列車・スオメンリンナのフェリーでも使えます。

バス・電車・トラムの車内にはカード読み取り機があります。購入したキップは機械下部、〇印部分にかざします。

ヘルシンキカードはとりあえず忘れる

デイチケットとヘルシンキカードを混同する人がいますが、後者は観光バスや博物館等の入場料が無料になったりするのがメインで、キップは「おまけ」と考えたほうがよいでしょう。ヘルシンキカードを有効に活用するには綿密な計画が必要で「本当に得か?」を考えると疑問もあります。また、トラベルカードというものもありますが、これは定期券のようなもので、一般観光客には無縁。とりあえず「デイチケット」と「シングルチケット(一回券)」、およびそれぞれにリジョナル(3地域有効)とインターナル(Internal=各地域内のみ)があるということだけ覚えておいてください。

ところで、インターナルチケットの購入には注意が必要です。というのは、ヘルシンキ市内のキオスクで購入すると、自動的にヘルシンキ市内のみ有効のキップになります。現実的にはないでしょうが、たとえば空港からホテルまではタクシーで行くが、事前にヘルシンキ市内のデイチケットを買っておこう、と空港内のキオスクを利用すると、そのキップはヴァンター内でしか使えないものになります。

どんなキップをいつ・どこで買うか。1ユーロでも安くしたい場合には滞在中の移動プランを厳密に把握する必要があります。タリンや郊外旅行を予定していれば、シングルチケットの組み合わせが有利になることでしょう。が、いつでも自由にキップが買えるわけではないし、手間暇を考えると滞在日数分のリジョナルチケットを空港で買うのが賢明でしょう。