背脂マシマシ:フィンランドの食材だけで日本の味を

スーパー食材だけでも十分においしく作れる

これが噂のにんにく背脂か・・・

背脂マシマシというのか、にんにくマシマシというのか。話にしか知らなかったが、一時帰国の際に瓶詰の調味料を見かけたので買ってきた。こりゃ間違いなくうまいだろう。確かにうまかった。
あれ、でもこれ簡単に作れるなあ。X’マス料理の豚塊りロースから取れるラードをベースにすればいい。それに市販のすりおろしにんにくと適当な調味料を加えていけばいいだけだ。

ヨーロッパのクリスマス料理は本来、豚肉がメイン。七面鳥を食べる習慣はアメリカからの逆輸入された。

ラード(フィンランド語でSilava)も一部の店では売ってるし、ウチでもたまに買うけど、今回は純フィンランド産の豚肉が主役。ロースト後の背脂はほとんど捨てることになるので有効利用しようというわけだ。

本来なら背脂は少量の水を加えて煮込み、肉の繊維を濾して、という手順を踏んで液状もしくはペースト状のラードにするのだが、めんどくさいので省略。とりあえずみじん切りにはしたけれど、ごらんのような固まりである。

続く手順は簡単。ちいさなソースパンで背脂を温め、瓶詰のすりおろしにんにくを加える。これにやはり市販のすりしょうが、塩、だし、砂糖、しょうゆなどを適当に加えていく。ラードがこげないように火加減に注意して、頻繁に味見をしながら調味料を足していく。あの味はどうすれば再現できるのか。瓶のラベルには原材料名が並ぶが、入手不可能もしくは意味不明なものばかりなので手持ちのものを適当に使う。前述のもの以外に使用したのはみりん、粉末鶏鳥ガラスープ、顆粒かつおだし、だったかな。これらは必ずしも必要ないし、すべてスーパー素材(近所のスーパーで売ってるもの)でまかなっても問題ないはず。しかも主役であるラードは純フィンランド産。

背脂をみじん切りにする工程も含み、作業時間は30分くらいのものか。加熱時間は10分くらい。ラードにはすでに十分に火が通っているので、そこでのポイントはにんにくをなじませること。時間の大半は味見に費やされる。

で、できばえは。ちょっと塩気が少なかったかな。心持ちコクが足りないか。今度は塩こうじでも入れてみるか。試食にあたったTくんは「製品とほとんど同じ」と評してくれた。

難をいうと、冷蔵すると固まってしまう点かな。市販品は冷蔵庫に入れておいても滑らかさを保っている。これは油(なたね、コーン)を増やせば改善できると思うが、ラーメンスープやチャーハンに混ぜれば溶けていくから、あえて挑戦する意義は低かろう。

さて次は食べるラー油でも作ってみるかな。こちらは唐辛子、豆板醤、味噌、ゴマ油等、個性の強いものを使うから、味覚調整の自由度は高い。ごまかしが効くといえばいいかな。ポイントは薄切りにんにくをいかにしてカリカリに焼き上げるか、だろう。フライドオニオンは市販品を使う。

そのあとは福神漬けも作りたいところだが、これは難易度が高い。「自宅で簡単に作れる」ってレシピを披露しているサイトもあるけど、なんか、単なる甘醤油漬けみたいだ。それはいいとしても、まず素材が手に入らない。かろうじて入手できるのは大根くらいなものだから。代替品を思いついたら試してみることにしよう。

追記:作ってみました、食べるラー油。予想通りに簡単。想像以上に美味しい。辛味の調整は自在だから、むしろ手作りのほうがいいかもね。ややめんどくさいのは揚げにんにくを作る過程のみ。

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