大根の皮でつくる”きんぴら”

何気ない副菜にこそ和食の神髄があらわれる

ゴボウのようで、ゴボウじゃない。それは何かと問われたら・・・

スーパーでゴボウ発見! キンピラ作ろ! と喜び勇んで帰宅、出来上がりに泣いたフィンランド在住日本人は多いはず。見た目はそっくりなのに、どうしてこうまで味が違うのか、と。アレ使うならジャガイモのほうがいい。

アレというのはMustajuuri(ムスタユーリ=黒い根、の意味)という根菜で、日本語だとキバナバラモンジンというが、そんなこと誰もしらんわな。ワシも今調べたところだし。ヨーロッパでは500年くらいの歴史があるらしいので、例の「木の根を食べさせられた」裁判は「食文化の違いに起因」なんて解釈には納得できない。

それはともかく、きんぴらを手軽に作るなら、ジャガイモと人参を使うのが一番簡単。それぞれ千切りにするが、ジャガイモは冷水に少しさらして水気を切っとくといい。次にフライパンでごま油(なければサラダ油)を高温に熱し、ジャガイモ・ニンジンの順に入れて炒める。酒・醤油・唐辛子・白ゴマ投入。酒はなくてもいい。

挽肉や薄切り豚肉を加えたり、ジャガイモの代わりにセロリを使うってのも聞いたことがある。さらには砂糖入れる人も多いみたい。酒の代わりかな。これらはいずれも試してないけど、肉入りだと準メインおかずにもなりそうだね。

天日干しすることで風味が深まり、保存性も高まる。

これにちょっと手を加えると、かなり感動するきんぴらが作れる。ジャガイモではなく、大根の皮を使う。普通は捨てる部分だろうが、おいしく活用できる。剥き取った皮をそのまま使ってもいいけど、2~3日天日にさらすと食感がしまり、甘みも増す。

唐辛子は中国産の乾燥物を砕いて使うことになるが、あるとき、日本製の輪切り唐辛子で作ったら味の違いに愕然とした。こんな小さなもので、これほどの差を生むのか、と。それじゃあ見た目が似ているごぼうとムスタユーリの味覚がまるで違うのは当然だね。
なお、中華食材店ではたまに本物のごぼうをみかけることもある。